シルバーさんと

庭木の剪定に来た二人は、庭木を初め鉢植えや庭作りにも、家の維持にも詳しい人だった。
主人が、買って来るばかりで放っている庭の鉢植えの手入れ方法や、庭に土を盛ったので縁の下が低くなっていてこのままでは家の為に良くない事など色々教えて下さった。
「余計な事かも知れませんが、これでは門と塀が泣きますよ」
とも言われた。
人も家も同じだ。外側ばかりを整えても中から腐っていったのでは無意味だ。
舅が呆けてから目茶苦茶にしてしまった庭木も有る。
それは今更、どうにも出来ないがその内には枯れるだろうとの事だ。
花梨も以前は脚立に上がって剪定もしていたが、これまで以上にシッカリと家まで管理しなければならない。
こうして仕事ばかりが年々増えて行くのだから疲れる筈だ。
今日は愚痴ばかりになったが、これで少しは腹立ちが治まるか?
イヤ〜、まだまだ治まりそうにも無いなぁ。