早朝に

電話が有り、シルバーさんが庭木の剪定に来ると言う。
花梨は
「え、何時頼んだの?」
と思ったが、主人が大分前に頼み姑が
「いつでも良いですから」
と返事をしたらしい。が、その二人は今日は温泉に行くのだそうだ。
花梨は火曜日はテニスの日だが良いと返事をした以上、シルバーの人に悪いので花梨がテニスを休む事にする。
シルバーさんにお茶を出していると、テニス仲間がやって来た。
「具合が悪いんだって?仕事の前にお見舞いに来たよ」
と言うが、何と花梨の欠席で今日のレッスンは中止になったのだそうだ。
しかも、具合が悪いのではなく都合が悪かったのに。

昼過ぎに暢気に帰宅した主人と姑に猛然と腹が立った。
それでも「今日はダメならダメと言えば良いのに」と平然としている。
それではシルバーさんに悪いではないか!いつでも良いと返事したのは誰なんだ!
腹が立って腹が立って、どうしようも無い一日だった。
いつもこうやって二人(去年までは三人)がしたい放題で花梨の○十年間の我慢の元にこの家の暮らしが成り立って来たのだ。