“酒よ”

のんべぇ考

花梨は「呑めるようになった!」と最近仲間内で言われているが、昔に比べればの話でビールならコップ一杯が精一杯。
日本酒は、猪口一杯でほんのり・・・・になってしまう。

女だてらにお酒を飲んで赤い顔をし、喚いている友人の見っとも無さが嫌でもっぱらアッシーをして来た。
だから飲み会ではいつも送り迎え。酔っ払いの世話。
それなのにある日、「花梨さんはアッシーだから手放せない」と言うのを聞いて頭に来て、暫くそのノンベエの友人の誘いは断っていた。
呑んでみる気になったのは一昨年、家の事でイライラが溜まって言わば自棄酒のような心境だった。
それと、「君は本当は飲める筈だよ」とも言われていたからだ。
そう言えば、何度か行った与論島の民宿の屋上での“勇泉”の献杯*1は美味しかった。
降るような満天の☆の効果も、気の置けない同宿仲間のせいもあろうが、
「この焼酎を飲めない人は居ない」と言う宿の主に騙されたのかも知れない。

花梨が呑みだして(と言う程でも無いが)アッシーが居なくなったと先の友人は言うが「やっと馴染んだね」との声も有る。
それでも、牝トラの見苦しさだけは避けたいと心に誓っている。
或る人曰く、「呑んでも、呑んでも顔色一つ変えない女性は可愛げが無い」と。
「呑ませてみたい」と言われている内はまだみっとも無くは無いのかな?
花梨は呑むと言いたい事を言って面白いのだとか。(普段は物静かな故)
だが、どんな“飲み会”にせよ、美味しい酒は相手次第と言う事がよ〜く解った。