墓参り

都会からの初めての帰省の甥のお嫁さんや甥姪達と午前中にお墓参りをする。
墓地は竹林の中の涼しい細い坂道を登った小高い丘である。
街育ちのお嫁さんは、町中のお寺の墓地しか知らず、こんな丘の墓地を珍しがった。
遠い街で産まれ育った彼女が、父の墓に手を合わせてくれる人の世の不思議を思った。
がふと、「ここにホントに居るの?お父さん。」とも思ったのだった。