この所、知人が二人も体調を壊した。
病名は違うが二人とも、かなり深刻だ。
自分が発病した時の事を思い出しながら、言葉を選んでメールをしたら、『貴方のメールを読んで泣けました』と返事が来た。
明るく話すだけに、健気でいたたまれない。
現代の医学が彼女にも助けとなるよう祈った。
彼はかなりの高齢で肝の据わった人物だが、やはり宣告は堪えるようだ。
入院はしたくない、普通に暮らしたいと。
当たり前のようで、それが最も幸せな事なのだと思った。
ワザと茶化して返事をしてしまった花梨だが、彼に似合わない神妙な表情がどうも気になる。
